私の訴えたいこと

* 我々(人類)は21世紀には「福祉世界」を達成することを目標としなければならない.

* 「福祉世界」とは「福祉国家」がその全ての国民に最低の生存権を保障するのに対して,地球上に生を享けたものはすべて最低の生存権を保障される体制である.「福祉世界」という言葉に言及する人はまだ少ないが,G.ミュルダールは1960年に既に用いている.

* 20世紀に民主的産業先進国は資本主義体制の二大社会問題であった貧困と失業の問題を一応解決して「福祉国家」を達成した.しかし現代社会は急速にグローバル化しており「福祉世界」がなくては,もはや「福祉国家」にも本当の安泰はない.「福祉世界」の達成とは基本的で最低に必要な条件の達成であって,それ以上のユートピアの追及ではない.人間の社会に完璧を求めるのは無理であるとしても,以上は具体的に最低限に必要なものである.

* 私の発想は単純である.20世紀に「福祉国家」において成功したように,21世紀にはっきりと目標を定めて世界ソーシャル・ポリシーを皆で発明すれば,「福祉世界」の達成も夢ではないということである.

* 「福祉国家」がまがりなりにも達成出来たその大きな原因は、一つにはソーシャル・ポリシー(福祉社会政策)という道具の発明にある.21世紀にも皆が知恵を絞って世界ソーシャル・ポリシーを造り上げれば「福祉世界」も夢ではない.グローバルな規模での情報革命は楽観論に一つの根拠を与える. 
 

 

私の今の願い

a 「福祉世界」の達成を大義としてそれにコミットする若い世代の人々が出てくること.

b  どこかの財団(個人でもよい)で、研究所を本格的に立ちあげる(上記の若い人をも支える)ために、財政的援助をしてもらえないか.